中村靖彦の今日思うこと

思いつくままの日記

都市の中の農地は?

もう25年にもなるのでしょうか?都市の中にある農地が集中砲火を浴びたのです。農地の固定資産税は宅地に比べて非常に安かった。何十分の1でした。だから都市の中に農地を所有している人は、たとえ農業を営むつもりがなくても、いや私は農業で生きていくつもりです、などと言って誤魔化しに栗の木などを植えて、宅地並みの課税を免れていたのです。世論は、農家側に辛辣でした。当時はまだバブルの余韻が残っていて、庶民のための宅地を求めろ声が強かったのです。そこで設けたのが生産緑地の制度でした。30年間農業を続けるなら宅地並みの課税を免除しましよう、という制度です。その30年がまもなくやってきます。2022年です。この年になると地権者は、自分の意志で農地を自治体に買ってもらうかさらに10年農業を続けるか決める必要があります。私が注目しているのは、この問題についての論調です。宅地としてその農地を解放すべきだとの意見はほとんどありません。とにかく大都会にあっても農地を守るべきだ、農地を減らしてはならないという論調が大部分なのです。世の中の人々の意識の変化なのでしょうか。私は現在の状況を好ましいと思っています。